母指手根中手関節(carpometacarpal joint:CM関節)症とは

母指の付け根にある関節で日常生活において母指周辺に痛みが出てくる障害です。母指CM関節症は40歳以上の女性に多く好発し、CM関節のゆるみによって不安定性が生じることで痛みが出たり、重度では関節の変形が起こったりします。

原因

母指CM関節は鞍(あん)関節と言われ、多方向の動きが可能な関節であり、それを支える軟部組織である靭帯の異常や関節の形態異常により関節症が発症するとされています。
骨折や脱臼などの外傷、リウマチや痛風などの関節炎、先天的な関節形態異常や形成不全、関節の緩みなどがリスク因子と言われています。

症状

・瓶やペットボトルの蓋開け動作時の痛み
・タオル絞り動作時の痛み
・つまみ動作時の痛み
・ドアノブの操作時の痛み
・ホッチキス、ハサミ操作時の痛み
・大きいものの握り動作時の痛み
・書字動作の痛み

母指CM関節症の重症度分類(Cooney分類)

・StageⅠ:手を駆使すると疼痛が出現。レントゲン撮影では異常所見なし。
・StageⅡ:普通の手の使い方でも疼痛が出現。ピンチ(摘まむ)力の低下。レントゲン撮影では関節の隙間が狭くなる。
・StageⅢ:安静時での疼痛出現。レントゲン撮影で軟骨の消失、骨棘(とげ)形成がみられる。
・StageⅣ:安静時での痛み、明らかな関節の変形。

類似した疾患

・ドケルバン病(De Quervain disease):狭窄性腱鞘炎
・母指ばね指
・関節リウマチ
・舟状骨骨折

当院ではレントゲン撮影やエコー所見を確認し、患者様の病状に合わせた運動療法や物理療法を行っています。